メガスタートアップリサーチ:Carta | アーキタイプ株式会社

スタートアップリサーチ

メガスタートアップリサーチ:Carta

2019/07/25

“未公開株の管理をシンプルにする” Carta


今回より、世界のメガスタートアップ(ユニコーン、ネクストユニコーン、その他急成長スタートアップ)について、アーキタイプの視点で分析していきます。初回は、未上場スタートアップの株式管理・資本政策管理をシンプルにするサービスCartaをご紹介します。

Carta(旧称eShares)は、創業者のManu Kumarが「上場企業の株式購入はオンラインで完結するにも関わらず、未公開株を従業員や投資家が取得した時は、紙の株券を受け取らなければならない」ことに課題を感じたことがきっかけでスタートしたサービスです。

Carta blog
“Why can I buy Google stock on my phone, but investing in a private company costs $20K in legal fees, takes 45 days to close, and ends with a mailed paper stock certificate?”
(Googleの株はスマホから買えるのに、なぜ非公開株式になると弁護士費用に2万ドル、締結まで45日もかかり、そして紙の株券が送られてくるのだろうか?)
https://carta.com/blog/seriese/

ビジョン・目的

未上場スタートアップの株に多くの人がアクセスしやすくし、その流通性を高める

ターゲット

未上場スタートアップ や未上場スタートアップへの投資家(主にVC)

対象課題・ニーズ

未上場スタートアップ
・キャップテーブル*の管理が煩雑なため、手続きや投資家の評価に時間がかかる

未上場スタートアップへの投資家
・投資先ポートフォリオの管理が煩雑
・投資先の資本政策が判断しにくい

*企業内の保有株式数・保有割合および株価の推移を一覧にまとめた資本構成表

 

ソリューション・プロダクト概要

未上場スタートアップの資本政策管理をシンプルにする、エクイティ管理プラットフォームサービス。

スタートアップ向けの主な機能は、デジタル上での株取引、キャップテーブル管理、ストックオプション管理、取締役会管理、各種コンプライアンス系ドキュメント・レポートの作成・管理・提出など。409A評価のような専門業務のサポートサービスも提供。

投資家向けには、ポートフォリオ企業のキャップテーブルのリアルタイム閲覧、データをもとにした評価額のシミュレーション、他の出資者とのコミュニケーションツール等が提供されるほか、ASC820評価のような専門業務のサポート等も提供。

ビジネスモデル

スタートアップ向け・投資家向けに、Web上でのキャップテーブル管理サービスと専門家による支援サービスをSaaSとして提供。双方に3つの料金プランを用意しており、基本プランはWebサービスの利用のみ。プランのグレードが上がると、Webサービスの追加機能や、専門家による支援サービスを利用することができる。

競合サービス

Cartaの競合サービスは、グローバルで20社程度存在する。代表的なものは以下。
CERTENT
Shareworks
capshare
EquityZen
Captable.io
Gust
UPSTOCK

機能の一つ一つは競合サービス間で大きな差はないが、敢えて挙げるとすれば、Cartaは以下の機能や特徴の組み合わせで、総合的なプロダクトバリューが高いといえる。

・スタートアップ・投資家双方に向けたサービスを備えている
・スタートアップ向けのサービスは、起業して間もない段階からPre IPOまで、ステージに応じて必要な機能を備えたプランを用意している
・プランのカスタマイズ性が高い(基本プランをベースとして、追加サービスのアドオンが可能)
・直感的なUX/UIで操作性が高い
・投資家向けの基本プランは無料

考察

Cartaは、USにおけるスタートアップエコシステムの成長に伴って生まれた新たなニーズをいち早く捉えたサービスで、プロダクトは勿論、エコシステムの作り方が非常に秀逸です。

 

スタートアップがCartaを利用し始めると、その企業に投資しているVCは、スタートアップが使っているCartaのキャップテーブルを見ることになります。

この投資家向けの閲覧機能は無料プランで利用可能なので、利用開始にあたってのハードルは低く、自然な流れで使い始めます。

そして、使うスタートアップが増えればVCもポートフォリオ管理が楽になるので、さらに他のスタートアップにも波及していくという、ネットワーク効果をうまく活用した構造になっていると言えます。

 

先行優位性は決してすべてのサービスにおいて有効とは言えませんし、後発企業がより洗練されたプロダクトを作って逆転することも珍しくありませんが、こういったエコシステムの構築においては、ファーストペンギンであることが大きく作用してくるのではないでしょうか。

 

会社名 Carta, Inc.
URL https://carta.com/
所在地 US/カリフォルニア・パロアルト
設立年 2012年
代表者 Henry Ward, Manu Kumar
従業員数 251-500
事業概要 エクイティ管理プラットフォームサービス
調達総額 $447.8M
投資家・株主 Andreessen Horowitz, Lightspeed Venture Partners, Goldman Sachs Principal Strategic Investmentsなど

*Crunchbaseを元に作成(2019年7月時点)

参考

Carta
TechCrunch
FinancesOnline
BUSINESS INSIDER
crunchbase
Capterra
capshare blog
Medium
Product Hunt
Owler

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