株式会社TBSホールディングス様
社内新規事業創出

アーキタイプ株式会社は、株式会社TBSホールディングスが行っている社内公募型新規事業プログラム「JNN Business Challenge & Growth(JBCG)」の事務局運営および新規事業の創出を支援しています。 過去5年に渡ってプログラムをご支援させていただく中で、2023年度に応募された幼児向け学びコミックアプリ「Pretoon」が、2025年7月にリリース(事業検証)されました。 今回は、プロジェクトリーダーの菰方祐大氏と、JBCGを担当したアーキタイプの奥田鉄矢に、アプリリリースに至るまでの道のりについて話を聞きました。


Pretoon(プレトゥーン)イメージ
きっかけは、息子に会話力をつけてあげたいという想い
――まず、「Pretoon(プレトゥーン)」がどのような事業なのか教えてください。
菰方様 「Pretoon(プレトゥーン)」は、まだ漫画が読めない未就学児でも楽しめる、幼児向けの学びコミックアプリです。漫画の「読み順」や「識字」の問題をアプリの力で解決している点が特徴です。また、ただのコミックでは親御さんに響きにくいので、「学び」という要素を加え、子供たちの成長に繋がるコンテンツを掲載しています。
――そもそも、なぜ「幼児向けコミック」というアイデアを思いついたのでしょうか?
菰方様 きっかけは、発達障害を抱える私の息子です。当時、彼のコミュニケーション力、特に会話力を何とか伸ばしたいという強い思いがありました。私自身が漫画好きで、会話ベースで物語が進む漫画の特性は、息子の会話力を育むのに良い教材になるのではと考えたのです。
そこで、年長だった息子に『はじめてのドラえもん』を読ませてみたのですが、ちらっと見てポイっと投げてしまって。なぜだろうと考えた時に、見開きにたくさんの絵が散らばる「コマ割り」が原因だと気づきました。どこから読めばいいか分からず、戦意を喪失してしまったんですね。この「読み順の壁」や、識字力がなくても読めるようにできれば、息子のような子でも漫画を楽しめるはずだ。その強い想いが、この事業の原点です。
――アーキタイプは、どのような形で事業化に携わったのでしょうか。
奥田 まず、前提として「JNN Business Challenge & Growth(JBCG)」全体の制度設計から関わっており、プログラムの立ち上げから事務局として伴走しています。アイデアのブラッシュアップや事業計画の策定、PoC(実証実験)の実行まで、起案者の皆様を支援するのが私たちの役割です。
「Pretoon」は2023年度の採択候補チームとして、伴走支援を行いました。しかし、最終審査で惜しくも不採択という結果になりました。
なので、そこからは少し形を変えて、定期的に食事に行かせていただきながら、進捗を伺ったり、今後の戦略についてディスカッションをしたりと、非公式な形での支援を続けさせていただいた、という経緯があります。

株式会社TBSグロウディア 永田六郎氏、菰方祐大氏、竹内景介氏、加藤智之氏
社内制度を活かし、経営層への再提案で掴んだ逆転のチャンスと、新たな試練
――JBCGは残念ながら「不採択」という結果だったのですね。そこからどのようにリリースに繋げたのですか?
菰方様 他のチームのプレゼンも素晴らしかったので、結果には納得しつつも、「なんとか、この起案を事業化できないか」とも思いました。当時、TBSグロウディアには、JBCGとは別にボトムアップで新規事業を支援するセカンドチャレンジのようなものがあったのです。
そこで、改めて経営層に向けてプレゼンを行いました。JBCGのプロセスで事業計画は練り上げていましたから、このとき意識したのは「パッション」です。「子どもたちの未来を創る」というこの事業が持つ社会的な意義、そして何より情熱を全力で伝えました。会社のパーパスにある「社会善」という考え方と事業の方向性が一致したこともあり、その想いが通じたのか、結果的に事業開発の継続を承認していただきました。

株式会社TBSグロウディア 菰方祐大氏
突破口となった、第三者との継続的な対話
――JBCGという公式なサポート期間が終わった後も、奥田とコミュニケーションを取られていたと伺いました。
菰方様 公式な支援期間が終わった後も、2、3ヶ月に1度くらいの頻度で定期的にお会いする機会を設けていただきました。その場で進捗の相談に応じていただき、事業に関する様々な示唆や助言をいただくなど、継続的にサポートしていただきました。
奥田 定期的に食事にも行かせていただき、進捗を聞きながら忌憚のない意見交換をさせてもらいました(笑)。お話を伺う中で、新規性の高い事業へ取り組む中で大変ご苦労されているご様子が伝わってきました。社内で事業を推進していると、どうしても視点が内向きになりがちです。そこで私たちは、「この事業を通じて、本来何を成し遂げたかったのか」という原点に立ち返っていただけるよう、視座や意識といった側面のサポートを特に意識していました。

アーキタイプ株式会社 奥田鉄矢
――社内新規事業の担当者にとって、外からの客観的な視点は重要だったのですね。
菰方様 新規事業を進行する際、経営層への説明や共有は避けて通れませんが、担当としては、どうしても現場視点になってしまい、うまく立ち回れないこともあります。(社内でも、様々な方々に応援とご協力いただいておりますが)両者の間に立ち、双方の視点をつないでくれる存在がいると、大変助かるなと思いました。
また、自分たちだけでは得られない他社の事例などを客観的な視点から提供していただける点においても、アーキタイプさんのような第三者の存在は非常に重要ですね。
奥田 おっしゃる通り、第三者だからこそできる立ち回りや役割は確実にあると考えています。もちろん、経営側には投資に対するリターンを求める視点が必ずあります。しかし、新規事業は不確実性が高く、短期的に成果が見えにくい領域でもあります。その中で、「未来の成長のために、今これをやるべきだ」というメッセージも、社内の人間が言うのと、我々のような外部の人間が客観的な視点で言うのとでは、伝わり方が全く違う。そこを繋ぎ、円滑に進めていくのが我々の重要な役割だと考え、積極的に介在させていただいています。
関連リンク
幼児向けコミックアプリPretoon DLリンク
https://apps.apple.com/jp/app/id6747238594

Pretoon体験ページURL
https://pretoon.jp/trial/
幼児向け学びデジタルコミック『Pretoon』WEB体験版をリリースhttps://www.tbsglowdia.co.jp/product/45723
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