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素材・化学業界の新規事業・多角化に関する業界レポート Vol.4を公開

2026.07.28

お知らせ

素材・化学業界の新規事業・多角化に関する業界レポート Vol.4を公開

発行: 2026年7月28日 | アーキタイプ株式会社

利益を事業単位で分解すると、稼ぎ頭は塗料・医薬・半導体材料・住宅に分散していました。機能性素材(擦り合わせ素材)は利益プールの3割にとどまり、景気に左右されない事業(産業ガス・住宅・塗料)とほぼ拮抗します。

事業開発支援のアーキタイプ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:菅野龍彦)は、素材・化学業界の新規事業・多角化に関する業界レポート「Industry Report 2026 Vol.4 ── 素材・化学業界 新規事業・多角化 実態調査レポート」(全64ページ)を、2026年7月28日(火)に公開しました。本レポートは無料でダウンロードいただけます。

本レポートは、東証「化学」業種の上場企業のうち売上1,000億円以上の主要60社を母集団とし、そのうちセグメント単位まで利益を分解できた52社・186セグメントを分析、経営行動の6軸スコアリングは59社を対象としています。財務数値はすべて各社の有価証券報告書(FY2025)をEDINETから機械抽出し、海外参照(米ダウ、独BASF等)はSEC EDGAR・各社開示から一次取得しました。

主要な発見

1. 利益を「率×規模」で見ると、稼ぎ頭は「機能性素材」だけではなかった。

主要60社の利益プール(黒字セグメント計2兆6,979億円)の稼ぎ頭は、日本ペイントのアジア塗料(1,440億円)、住友化学の医薬(1,084億円)、レゾナックの半導体・電子材料(1,084億円)、旭化成の住宅(998億円)と、異なる機構の堀に分散していました。機能性素材にあたる「擦り合わせ素材」は利益プールの31%で最大級ですが、それでも全体の3割にとどまり、景気に左右されない事業(29%)とほぼ拮抗します。

利益プールの機構別構成(擦り合わせ素材31%・景気非連動29%が拮抗、規制16%・その他9%・規模寡占7%・汎用石化7%)

2. 堀には2種類の「寿命」がある。

景気の谷を越える力と、10年単位の中国の追い上げに耐える力は別の軸です。機能性素材にあたる「擦り合わせ素材」だけが「景気には強いが、汎用化には弱い」唯一の象限に入ります。

堀の2つの寿命マップ(景気耐性 × 汎用化耐性・擦り合わせ素材だけが単独象限)

3. 汎用石化の赤字は「日本固有の弱さ」ではなく「原料ポジション」で決まっていた。

市況が反発したFY2025でさえ、業界に残った赤字の91%は汎用石化に集中。海外も同じ構造で、明暗を分けたのは国でも企業でもなく「原料の立地」でした(米ダウはシェール原料の事業が谷でも黒字+827百万ドル、原料優位なき中間体は赤字▲561百万ドル)。

原料ポジションが分ける明暗(ダウ P&SP+827/II&I▲561百万ドル)

赤字の集中(市況反発のFY2025でも業界赤字の91%が汎用石化)

4. 多角化の成否を分けるのは「どこへ向かったか」ではなく「向かった先で堀を築き、掘り直せたか」。

経営行動を測る6軸で最も企業差が開いたのは「撤退ルール」でした。同じ「本業から遠い多角化」でも、富士フイルムは生き残り(6軸60社中トップ)、帝人は清算局面にあります。

多角化の明暗(同じ「遠い多角化」で富士フイルム29点 ↔ 帝人17点・清算局面)

独自フレームワーク

5つの堀の機構 × 2つの寿命 × 掘り直す力(6軸)の3層で業界を読み解きます。

代表コメント(菅野龍彦・代表取締役)

「『汎用から機能性へ』という処方箋は正しいのですが、不完全だと考えています。60社の決算を事業単位まで開いてみると、機能性素材が生む利益は全体の3割にとどまり、景気に左右されない事業や規制で守られた事業と、ほぼ肩を並べていました。問うべきは『どの分野へ向かうか』ではなく、『向かった先で、何年もつ堀を築き、それを掘り直し続けられるか』です。」
── 菅野龍彦(アーキタイプ株式会社 代表取締役)

Industry Report 2026 シリーズVol.1 半導体・電子部品(Ver.2)Vol.2 農業Vol.3 メディア・エンタメ/Vol.4 素材・化学(本日公開)。

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